600km移動!17時間の調査の行方は THE FINAL

ラブホテルから歩き出た対象者達は、寄り添いながら、歩いて行きます。

人通りはそれほど多くはありませんが、尾行がやり辛いほどではありません。
対象者達が地下道へ下りました。どうやら、地下鉄を利用するようです。

券売機で切符を買った対象者達が電車に乗り、移動します。
こちらは電車のガラス窓に映る対象者達の様子を監視しつつ、乗客に紛れています。

新横浜駅に到着した電車から対象者達が下りて移動します。
終電間近なので、急ぎ足で移動する対象者達を追いながら、駅構内の様子がおかしいことに気付きました。

駅員と警察官が入場制限をしており、人の列を誘導していました。何かしらイベント(サッカーの試合?)があったらしく、混雑しています。

見逃さないように、距離を詰め尾行します。予想通り、新幹線乗り場の改札付近の券売機に対象者達が並びました。

こちらも、支部長さんが入場券を購入するために並びます。ですが、空いている券売機がなく、並ぶことになりました。

熱血探偵は対象者達を監視します。こちらよりも早くチケットを購入した対象者達が改札を入って行きます。
支部長さんはまだ並んでいます。

間に合わない…改札を突破しようにも、駅員が2人で対応しているため、どのホームに上がるのかを見極め、撮影するのが、やっとの状況です。

エスカレーターで上に上がるのを確認し、支部長さんの所へ向かう途中で、入場券を持った支部長さんが走って来ました。
状況を説明しつつ、走って改札を抜け、エスカレーターを駆け上がります。

ホームで左右に分かれて、対象者達を探します。すぐに対象者を発見しましたが、1人です。どうやら、既にホームで分かれて、対象者は名古屋行きの新幹線待ち、不倫相手の女性は既に移動しています。

状況を支部長さんに伝えると、東京行きの新幹線の中を捜索するとのこと。事前情報で不倫相手は東京付近に自宅があるとのことでした。ここまで来て、不倫相手の女性を逃がすわけにはいきません。

熱血探偵はホームをざっと見回し、改札へ急行し、女性が通らないか監視します。
数分後、支部長さんから連絡が入り、このまま新幹線で東京駅へ向かいましょうとのこと!エスカレーターを駆け上がり、のぞみで出発です。

レンタカーを返却した調査員もこちらの状況を聞いて、東京駅へ向かいます。
目的地は上越新幹線の出発ホーム!事前の調査で支部長さん達が掴んでいた情報から、タイミングが合えば、必ずそこに来る筈です。

同所へのルートを調べ上げ、こちらが乗っている「のぞみ」なら、東京駅を北方向へ出発する新幹線に間に合う!支部長さんも私も別働で向かっている調査員も諦めていません。必ず捉える!その一心で東京駅へ向かいます。

東京駅に到着しました。東海道新幹線のホームから上越新幹線のホームまでは改札を通り、解りづらいルートを通ることになりますが、支部長さんが熟知していたおかげで、すぐにホームにたどり着きました。

再度、二手に分かれ、不倫相手の捜索です。熱血探偵が自由席の車両の2両目を待っている人の列を確認すると、見慣れた服装の女性がいました!斜め正面から確認すると不倫相手の女性でした!

すぐに支部長さんに連絡を入れ、調査員にも情報を共有します。「やった!補足出来た!」支部長さんと喜び合うのも束の間、新幹線がやって来て女性が乗車します。こちらも、乗車し、女性が座った席の5つ程後方の席に座ります。

調査員から連絡が入り、何両目にいるのか教えてほしいとのこと。なんと調査員もギリギリで同じ新幹線に乗れたようです。すぐに合流し、「とにかく、再度、補足が出来て良かった」と喜び合い、この後の尾行の段取りを打ち合わせします。ちなみに、乗車券は全て電車内で車掌さんから、購入しました。

だいたいの予測がついている駅と下りてからの女性の行動パターンは依頼者さんが対象者のスマートフォンから情報を得ているらしく、支部長さんから説明をしてもらいます。

そして、不倫相手の女性が新幹線を下りたのは「熊谷駅」でした。新横浜駅から東京駅、そして熊谷駅までやって来ました。
あと少しで不倫相手の自宅割り出しが出来ます。

しかし、時間は午前0時を過ぎており、人通りも疎らな状況です。こちらはタクシーを手配する打ち合わせもしており、準備に抜かりはありません。

女性が改札を通り過ぎ、スマホを見ながら、東側出口へ向けて歩き出しました。
ところが、出口の手前でUターンをしたのです。

何だ?出口を勘違い?いや、地元の筈だからそれはない。警戒か?ここに来るまで、一切、そのような素振りはない。
しかし、明らかに変な動きなので、3人で連携をとり、入れ代わりながら、尾行をします。

今度は北側の出口前でUターンをしました。人の通りは殆どないので、非常に厳しい状況です。こちらは距離を取り、後方についていた支部長さんが、南側のトイレの方向へ向かう女性をなんとか確認出来ました。

依頼者さんが対象者のスマホから不倫相手の女性の車両の写真を見つけています。車両で駅まで来ている可能性も高いので、その車種や色の特徴を得ていて、全員で共有しています。

暫くトイレの方向を張り込みしていましたが、出て来ないので歩行者を装い、確認に向かいます。すると、トイレとは別に駐車場に抜けるルートがあることを確認しました。別働の調査員は既に付近の別の駐車場にて、情報の車両を捜索しています。

熱血探偵と支部長さんで同駅2階と3階の駐車場へ車両の捜索へ急いで向かいます。
女性が車内に潜んでいることも想定し、慎重に捜索をします。

すると、支部長さんから情報の車両と一致する車両を見つけたと連絡が入りました。しかし、車内は確認出来ないため、遠目に身を隠して、様子を見ているとのこと。

熱血探偵もその車両が見える位置へ慎重に近づきます。すると、突然、その車両のエンジンがかかり、テールランプが点灯し、出発するではないですか!

逃がすものか!ここは最低でも運転する不倫相手の女性と車両、車両ナンバーは撮影しなければなりません!!

支部長さんも撮影可能な場所へ身を隠しながら、猛ダッシュで向かいます。その際、スマホが落ちたそうですが、かまっている暇はありません。

熱血探偵も身を屈めながら、フェンスに身を隠し、通り過ぎる車両の横を撮影、なんとか運転する不倫相手の女性を撮影しました。
次はスロープを下りる車両のナンバーと正面から運転している姿をなんとか、撮影出来ました。

1階に下りた車両は北方向に抜け、走り去りました。これ以上の尾行は困難と判断し、ここで解除となりました。

支部長さんと合流し、落としたスマホを回収した後、状況の確認をします。

熱血探偵が撮影した車両ナンバーの確認は出来るものの、あまり鮮明ではありませんでした。ですが、流石に支部長さんは車両を見つけた際に、しっかりとナンバーを鮮明に撮影していました。

調査員も合流し、状況を説明します。「やれるだけの事はやった。ベストは尽くしたのだから、良しとしましょう!」支部長さんの言葉を聞き、緊張から開放されました。

時計を見ると日付けは変わり、0:45になっていました。17時間に及ぶ調査と600kmの移動が終了しました。今年の上半期の調査で最もハードなものになったことは間違いないでしょう。

ここから帰宅は無理なので、駅に隣接したビジネスホテルで一泊です。ほとんど何も食べていなかったので、部屋で焼肉弁当とビールを流し込みました。最高に美味かったのは言うまでもありませんね。

翌日は朝から移動です。新幹線移動から名古屋で車両を出庫し、自宅に戻ると、夕方になっていました。

数日後、支部長さんから不倫相手の名前、住所、勤務先が特定出来たと連絡がありました。

駅で捉えた不倫相手の車両のナンバーが手掛かりになったようです。大変な調査でしたが、結果に繋がる証拠が取れて、依頼者さんも満足して頂けて、熱血探偵も一安心です。

支部長さんより、「次回はもっと楽な調査で応援をお願いしますよ。」と言って頂きましたが、熱血探偵はハードであればあるほど、燃えますので、何時でも、お手伝い出来る機会をお待ちしています。