探偵のスマートフォン依存

8月の猛暑の昼間、日射しが痛いほどの時間帯に熱血探偵はバイクで現場に向かっていました。バイクのハンドルにスマートフォンケースを取り付け、グーグルマップのルート案内で走行していました。

現場付近に到着し、先着していた代表と無線のやり取りをした後にトラブルが発生しました。

スマートフォンが直射日光の熱にやられてしまったのです。一旦、高熱で自動的に起動オフされたスマートフォンはデータ通信もオフにされてしまいます。

ヤバい!すぐにスマートフォンを冷やします。と言っても手に持ち、振って冷ます程度しかできない!そんな時に限って対象者が動き出すのは探偵アルアルですよね。

無線から「対象者出るよ!」の声が…
調査開始時間とほぼ同時です。相手はバイクなので、熱血探偵が尾行しないと対応が厳しい。

スマートフォンがまともに起動しないと、周辺地図はおろか、メール、通話すらも出来ないので、連絡のやり取りはできません。

無情にも無線から対象者が出発し、走行している方向を伝える声が聞こえましたが、無線通信の可能距離を超えて、無線も聞こえなくなりました。

こちらはスマートフォンをポケットに入れ、その方向に急行しますが、対象者のバイクは見あたりません。一旦、停車し、スマートフォンを再起動するとデータ通信が可能になっていました。

代表からの着信とラインが入っています。すぐに状況を説明し、対象者が向かったと推測される場所へスマートフォンが加熱しないよう注意しながら、急行します。
グーグルマップのルート案内も常に見られないので、(ポケットから出し入れ)大変です。

居てくれよ!祈りながら到着すると対象者のバイクが家の前に停車していました。この間、調査開始から10分程度。
良かった!すぐに張り込み体制に入り、連絡を入れます。代表が急行するまでは炎天下の中、張り込みです。(位置的に日陰はなし)

10分程度で代表が到着。交代で車内より張り込みをしてもらいます。こちらは、見えない位置より待機、尾行体制に入ります。

スマートフォンが使用出来なくなった場合の大変さを痛感する出来事でした。
スマートフォンのない時代の探偵は地図を見ながら、アナログ対応をしていたことを考えると大したものです。

代表はその時代を探偵として最前線で活躍していました。当時の話を聞いて、今の時代がどんなに便利で楽なのか気付かされると共に、万全の体制が必須だと痛感させられました。

もちろん、このときの調査は無事にバイク尾行を完遂し、調査は無事に終了しました。

その後のバイク尾行の際は小型の保冷剤をスマホケースに入れ、予備も装備するようになったのは言うまでもなくですね。
あんな、体験は二度と御免な熱血探偵でした。